神奈川県の農業の防犯カメラ補助金。全33市町村を調べた(2026年10月時点)

神奈川県で、農家の倉庫や農地の防犯カメラに使える補助金はあるのか。県内の全33市町村の公式サイトを1つずつ調べました。

農家の倉庫の出入口にカメラ・センサーライト・パトランプを付けると、費用の目安は35万〜50万円程度です。結論から書きます。

先に結論です

  • 横浜市の「スマート農業技術設備等の導入支援事業」が、対象の例に「農作物盗難防止用ロボットカメラ等の購入費」を明記しています。補助率50%以内・上限50万円です(2026年度分は5月15日で受付終了)
  • 湯河原町の「防犯カメラ設置費補助金」は、対象の建物に「倉庫」を含めています(20%・上限5万円)
  • そのほかの市町村では、農業者の盗難対策を対象にした補助は見つかりませんでした
  • 自治会向けの補助は公共空間の撮影が条件、家庭向けは上限1万〜2万円です
この記事の調べ方
2026年10月27日時点で、神奈川県の全33市町村について、公式サイトの防犯・農業・補助金のページを確認しました。表の「なし」は、公式サイトで見つからなかったという意味で、役所に問い合わせて確かめたものではありません。制度は年度ごとに変わり、予算がなくなりしだい締め切られるものも多いので、使う前に必ず各市町村の担当窓口に確認してください。

農業で使える制度(1市町村)

神奈川県内で、農業者が防犯カメラに使えると公式サイトにはっきり書いてあるのは、横浜市のスマート農業の補助です。関東7都県を調べた中で、35万〜50万円の工事に対して意味のある金額が出る、ほぼ唯一の制度です。

横浜市「スマート農業技術設備等の導入支援事業(補助事業)」

  • 対象者:横浜市内の農業者(事業一覧表上は農業者・農業者団体)
  • 対象経費:市の事業一覧表(令和8年10月版)に『アシストスーツ、細霧冷房装置、ロボット草刈機、農作物盗難防止用ロボットカメラ等の購入費』と明記。事業ページの区分では『ロボット技術等を活用した機械の導入補助』『その他市長が認めたもの』等
  • 補助率:50%以内
  • 上限額:補助金額50万円が上限(千円未満切捨て)
  • 申請時期など:事前審査申込 令和8年4月1日〜5月15日締切。事業一覧表(2026年10月1日更新)では『受付終了』。予算超過時は優先順位審査または補助率一律切下げあり
  • 条件:事前審査→本申請の流れ。工事の見積り・発注先は原則横浜市内業者。汎用PC・スマホ等は対象外。申込は区を管轄する農政事務所(北部/南部)へ来所
2026年度分は受付が終わっています。来年度の募集は例年春なので、横浜市内の農家の方は、年度の初めに農政事務所(北部・南部)に問い合わせてください。センサーライトやサイレンが対象に入るかは書かれていないので、あわせて確認が必要です。工事の見積り・発注先は原則市内業者とされている点にも注意してください。 公式ページ:横浜市

自宅の敷地内の倉庫なら、使えるかもしれない制度

  • 湯河原町「防犯カメラ設置費補助金」(税抜経費の20%・上限5万円):対象の建物は「店舗、事務所、倉庫、自宅等」です。農業用の倉庫も含まれ得ます。町内業者の施工で、交付決定前に着工しないことが条件です。申請期限は2028年3月31日まで延長されています
  • 相模原市・厚木市・海老名市・二宮町(2分の1・上限2万円):自宅の敷地内が対象です。屋敷内の倉庫なら対象になり得ますが、明記はありません
  • 愛川町(上限1万円):店舗・事務所への設置は対象外と明記しています
伊勢原市の「スマート農業等導入支援事業」(3分の1・上限100万円、2026年度分は終了)は、機器の例に「通信機能付きセンサーカメラ」がありますが、目的は作業効率・生産性の向上で、防犯とは書かれていません。ほかの市町村でも、スマート農業の補助でカメラが対象にならないか、確認する価値があります。

神奈川県の全33市町村の一覧

表の見方です。
  • 農業向けの補助:農業者が防犯カメラ・防犯設備に使えると、公式サイトにはっきり書いてある制度があるか
  • 一般の防犯カメラ補助:農業に限らない防犯カメラの補助。誰が申請できるかと、補助率・上限
  • 農家の倉庫に:農家の倉庫の防犯に使える見込み。「自宅の敷地内なら要確認」は、家庭向けの補助で、同じ敷地の倉庫が対象になるかが公式の文面からは分からないもの
市町村農業向けの補助一般の防犯カメラ補助農家の倉庫に
横浜市あり自治会など:10分の9 上限1台あたり28万円(千円未満切捨て)使える
川崎市なし自治会など・事業者・個人宅:9/10以内 上限1台あたり上限あり:令和8年度から27万円→30万円に引上げ(…
自治会など・商店街・事業者:3/4以内(R7〜) 上限法人団体800万円・任意団体300万円
―
相模原市なし自治会など・商店街・個人宅:10分の9 上限1台12万円(1団体8台まで)
個人宅:2分の1 上限2万円
自宅の敷地内なら要確認
横須賀市なし自治会など:設置費の10分の9 上限1台あたり ソーラー型30万円/従来型27万円(1団体年…―
平塚市なし自治会など・商店街・個人宅:10分の9以内 上限1台30万円―
鎌倉市なし自治会など・商店街・個人宅:10分の9(修繕は0.75の計算例) 上限設置・更新30万円(機能強化なし更新1…―
藤沢市なし自治会など・商店街・事業者:設置費の4分の3以内 上限1台27万円(ソーラー型30万円)―
小田原市なし自治会など・個人宅:4分の3 上限1台30万円―
茅ヶ崎市なしなし―
逗子市なし自治会など・商店街:10分の9 上限1台36万7千円―
三浦市なしなし―
秦野市なしなし―
厚木市なし自治会など・個人宅:10分の9 上限1台27万円(修繕・移設は10万円)
個人宅:購入費の2分の1 上限住宅用防犯カメラ 2万円(最低購入価格5,000円)
自宅の敷地内なら要確認
大和市なしなし―
伊勢原市なしなし―
海老名市なし個人宅:設置・購入費用の2分の1以内 上限2万円自宅の敷地内なら要確認
座間市なしなし―
南足柄市不明不明―
綾瀬市なし自治会など・個人宅:補助対象経費の2/3 上限1台10万円―
葉山町なし自治会など:10分の9 上限1台30万円―
寒川町なしなし―
大磯町なしなし―
二宮町なし個人宅:補助対象経費の2分の1 上限2万円(千円未満切捨て)自宅の敷地内なら要確認
中井町なしなし―
大井町なしなし―
松田町なしなし―
山北町なしなし―
開成町なしなし―
箱根町なしなし―
真鶴町なしなし―
湯河原町なし事業者:対象経費(税抜)の20%(個人宅で町に住民登録がない場合10%) 上限5万円(町…可能性あり
愛川町なし個人宅:購入金額の2分の1 上限1万円自宅の敷地内なら要確認
清川村なしなし―
表の「自治会など」「個人宅」などの文字から、各制度の公式ページに移動できます。自治会など向けの補助は、ほとんどが「道路などの公共空間を撮ること」が条件です。個人の倉庫や農地を守るカメラには使えません。

JAの制度

神奈川県の全12JAと、県域の団体を確認しました。防犯カメラや防犯設備をはっきり対象にしたJAの補助は、見つかりませんでした。ただ、次の2つは使える可能性があります。
  • JA横浜「横浜農業強化対策支援事業助成金」:「農業用施設・設備の設置・改修」と「農業関連の什器備品」が対象です。カメラとは書かれていませんが、JAの審査で認められれば対象になる可能性があります。経費(税抜)の10%、経費10万円以上、上限30万円、1人1回。令和10年3月31日までに支払った経費が対象です。35万〜50万円の工事なら、認められれば3.5万〜5万円です。対象になるかは、JA横浜の営農部営農支援課に確認してください
  • JAバンク神奈川「農業所得増大・地域活性化応援プログラム」:県内すべてのJAから申し込めます(令和9年3月31日まで、購入前の事前確認が必要)。「スマート農業」の区分で環境モニタリング機器などが50%・上限5万〜50万円、家畜の分娩・発情を見つけるカメラも対象です。防犯設備は対象外ですが、畜舎の見守りのために入れたカメラが、夜間の防犯の記録にもなります
JAかながわ西湘の「地域農業応援プログラム」やJAさがみの「営農支援プログラム」には鳥獣害対策(電気柵など)の区分がありますが、防犯の区分はありません。
JA防犯設備の補助そのほかの取り組み
JA横浜なしJA独自の助成(防犯設備の明記なし)
JAセレサ川崎なし―
JA相模原市なし注意喚起など
JA神奈川つくいなし―
JA県央愛川なし―
JAあつぎなし―
JAはだのなし―
JAさがみなしJA独自の助成(防犯設備の明記なし)
JAよこすか葉山なし―
JAかながわ西湘なしJA独自の助成(防犯設備の明記なし)
注意喚起など
JA湘南なし―
三浦市農協(JA三浦市)なし―
表のJA名から各JAの公式サイトに、取り組みの文字から該当ページに移動できます。「なし」は公式サイトで見つからなかったという意味です。JAによっては、広報誌や支店でだけ案内している制度もあります。組合員の方は、営農担当の窓口に直接聞いてみてください。

防犯の補助金がなくても、別の入口がある

「防犯カメラの補助金」として探すと、農家が使える制度はほとんど見つかりません。ただ、別の目的の制度から入ると、道があることがあります。どれも「防犯のため」ではなく、「別の目的で入れたカメラが、防犯にもなる」という考え方です。

1. スマート農業・設備導入の補助

市町村によっては、スマート農業や農業設備の導入に補助を出しています。神奈川県横浜市の「スマート農業技術設備等の導入支援事業」は、対象の例として「農作物盗難防止用ロボットカメラ等の購入費」をはっきり挙げています。補助率は50%以内、上限は50万円です(2026年度分は5月15日で受付終了)。 防犯とは書いていなくても、作業の効率化のための「センサーカメラ」などを対象にしている市町村もあります。お住まいの市町村の農政担当に、スマート農業や設備導入の補助でカメラが対象にならないか聞いてみる価値があります。

2. 業務改善助成金(厚生労働省)

従業員の、事業場で一番低い時給を一定額以上引き上げ、同時に「生産性向上につながる設備」を入れると、その費用の一部が助成される国の制度です。
  • 従業員がいないと使えません。雇用保険に入っていて、雇ってから6か月以上の従業員が必要です。人を雇っている農家や農業法人向けです
  • 防犯カメラとしてではなく、生産性向上の設備として説明できる必要があります。たとえば、カメラで畜舎や作物の様子を確認して、見回りの手間を減らす、といった使い方です
  • 交付決定の前に買ったものは対象外です
  • 令和8年度の申請期間は、9月1日から「都道府県の最低賃金が変わる日の前日」か「11月30日」の早いほうまでです。今年度分を逃した場合は、来年度に向けて準備することになります

3. 鳥獣被害対策のカメラ

国の鳥獣被害防止総合対策交付金では、センサーカメラなどのICT機器を使った獣害対策が支援されています。農家が個人で申請するものではなく、市町村や、猟友会・JAなどで作る地域の協議会を通じた取り組みです。 獣害対策として地域で入れたカメラは、夜中に人が入ってきたときの記録にもなります。地域の協議会でセンサーカメラを入れる計画があるか、倉庫や農地の出入口も写る位置に置けないかを、役場の農政担当に相談してみてください。ただし、目的はあくまで獣害対策です。防犯だけを目的にした申請はできません。

補助金がなくても、費用を抑える方法

株式会社White&Greenが、農家の倉庫や格納庫で組む構成と、費用の目安です。
構成費用の目安できること
光と音まで組む
(カメラ・センサーライト・パトランプ)
35万〜50万円程度
(電気が来ている倉庫の出入口を守る場合)
人が近づいたら光り、音声で威嚇し、カメラで記録する。下見の段階で追い返せる
カメラだけだいぶ下がる記録が中心。あとから光と音を足すこともできる
ソーラー式のSIMカメラ電源工事が要らないため、安くできる可能性がある電気の来ていない畑や離れた小屋にも付けられる。パトランプとは連動できず、通信料が毎月かかる
どの構成でも、費用は台数と、電源からの距離で変わります。最終的な金額は、現地を見たうえでお出しします。 倉庫を守るポイントは出入口です。米も、農機も、資材も、運び出すには必ず出入口を通ります。出入口と、車をつける場所を押さえるだけでも、守りは大きく変わります。

補助金を申請するときの注意

  • 交付決定の前に発注・着工すると、対象外になる制度がほとんどです。見積りを取ったら、契約の前に申請してください
  • 予算がなくなりしだい締め切る制度が多くあります。年度の初めに受付が始まり、夏までに終わるものもあります
  • 制度は年度ごとに変わります。この記事の内容は2026年10月時点のものです
  • 家庭向けの補助は、「自宅の敷地内を撮るカメラ」に限るものが多くあります。同じ敷地の倉庫や作業小屋が入るかは、申請の前に確認してください
  • 自治会など向けの補助は、ほとんどが「道路などの公共空間を撮ること」が条件です。個人の倉庫や農地を守るカメラには使えません
補助金を使う場合は、お見積りの段階でお知らせください。補助金の要件に合う構成と、申請に使える形の見積りをお出しします。

ご相談はこちら

農家の倉庫・納屋・作業小屋・農機具の格納庫・畜舎の防犯カメラ設置は、まずはご相談ください。現地を調査したうえで、お見積りをお出しします。 なお、遠隔地の場合は現地調査費用をいただくことがあります。費用の目安は、交通費と人件費です。お問い合わせの際に所在地をお知らせいただければ、調査費用が発生するかどうかを先にお伝えします。 株式会社White&Green
東京都千代田区神田佐久間町3-37-1-203
TEL:03-5809-3116(営業時間 10:00〜18:00)
対応エリア:東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬 お問い合せフォームはこちら

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農業の防犯カメラ補助金(県別・全市町村とJAを調査):茨城県・栃木県・群馬県・千葉県・埼玉県・東京都

よくあるご質問

神奈川県に、農業の防犯カメラに使える補助金はありますか?

横浜市のスマート農業技術設備等の導入支援事業が、対象の例に「農作物盗難防止用ロボットカメラ等の購入費」を挙げています。補助率50%以内・上限50万円で、2026年度分は5月15日で受付終了しています。湯河原町の防犯カメラ設置費補助金も、対象の建物に倉庫を含めています(20%・上限5万円)。

横浜市以外でも、スマート農業の補助でカメラは対象になりますか?

市町村によります。伊勢原市のスマート農業等導入支援事業は、機器の例に通信機能付きセンサーカメラを挙げていますが、目的は作業効率・生産性の向上です。お住まいの市町村の農政担当に、カメラが対象になるか確認してください。

農家の倉庫に防犯カメラを付けると、いくらかかりますか?

電気が来ている倉庫の出入口に、カメラ・センサーライト・パトランプを付ける構成なら、設置費用の目安は35万〜50万円程度です。カメラだけなら費用はだいぶ下がり、ソーラー式のSIMカメラなら電源工事が要らないため安くできる可能性があります。どれも台数と電源からの距離で変わるため、最終的な金額は現地調査のうえでお出しします。

JAに、防犯カメラに使える助成はありますか?

防犯設備をはっきり対象にしたJAの補助は見つかりませんでした。JA横浜の横浜農業強化対策支援事業助成金(経費の10%、上限30万円)は、農業用施設・設備が対象で、カメラが認められるかはJAの審査によります。JAバンク神奈川の応援プログラムは、家畜の分娩・発情を見つけるカメラを補助の対象にしています。

防犯の補助金がない場合、ほかに使える制度はありますか?

防犯以外の目的の制度が入口になることがあります。スマート農業や設備導入の補助(神奈川県横浜市は「農作物盗難防止用ロボットカメラ等」を対象に明記)、人を雇っている農家・農業法人なら厚生労働省の業務改善助成金、地域の協議会を通じた鳥獣被害対策のカメラです。いずれも防犯だけを目的にした申請はできないため、それぞれの目的に合うかを担当窓口に確認してください。

補助金を申請するときの注意点は?

多くの制度は、交付決定の前に発注・着工すると対象外になります。横浜市の補助は事前審査があり、春に受付が終わります。湯河原町は町内業者の施工が条件です。使う前に各市町村の担当窓口に確認してください。

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