栃木県の農業の防犯カメラ補助金。全25市町を調べた(2026年10月時点)

栃木県で、農家の倉庫や農地の防犯カメラに使える補助金はあるのか。県内の全25市町の公式サイトを1つずつ調べました。

農家の倉庫の出入口にカメラ・センサーライト・パトランプを付けると、費用の目安は35万〜50万円程度です。結論から書きます。

先に結論です

  • 農業者の盗難対策を対象にした補助は、全25市町で1つも見つかりませんでした
  • 一般の防犯カメラ補助は15市町にあります。自治会向けは公共空間の撮影が条件で、農家の倉庫には使えません
  • 家庭向けの補助(上限1万〜5万円)は、自宅の敷地内を撮るカメラが対象です。同じ敷地の倉庫が入るかは確認が必要です
  • 県・県警・JAは、カメラやセンサーライトの設置を勧めていますが、補助はありません
この記事の調べ方
2026年10月27日時点で、栃木県の全25市町について、公式サイトの防犯・農業・補助金のページを確認しました。表の「なし」は、公式サイトで見つからなかったという意味で、役所に問い合わせて確かめたものではありません。制度は年度ごとに変わり、予算がなくなりしだい締め切られるものも多いので、使う前に必ず各市町の担当窓口に確認してください。

農業で使える制度(0市町)

栃木県内では、農業者が防犯カメラに使えると公式サイトにはっきり書いてある制度は見つかりませんでした。県農政部や足利市・矢板市などは、農作物や農機具の盗難への注意と、カメラ・センサーライトの設置を呼びかけていますが、補助の案内はありません。

自宅の敷地内の倉庫なら、使えるかもしれない制度

栃木県の家庭向けの補助は、令和8年度に多くの市町で始まりました(国の交付金を使った1年限りのものが中心です)。どれも「住宅」に設置するものが対象で、同じ敷地にある倉庫や作業小屋が入るかは、公式の文面からは分かりません。
  • 上限5万円:市貝町・塩谷町(2分の1)、日光市(2分の1、2026年12月1日〜2027年2月26日受付)
  • 上限3万円:那須烏山市(3分の2)、上三川町・芳賀町・那珂川町(2分の1)。上三川町は「住宅付属施設」も対象に含めています
  • 上限2万円以下:小山市・野木町・さくら市・大田原市など
下野市と上三川町の「街頭防犯カメラ」の補助は、事業所も申請できます。ただし映像の半分以上が公共空間であることが条件なので、普通の倉庫は対象外です。道路沿いの直売所なら可能性がありますが、市町への確認が必要です。

栃木県の全25市町の一覧

表の見方です。
  • 農業向けの補助:農業者が防犯カメラ・防犯設備に使えると、公式サイトにはっきり書いてある制度があるか
  • 一般の防犯カメラ補助:農業に限らない防犯カメラの補助。誰が申請できるかと、補助率・上限
  • 農家の倉庫に:農家の倉庫の防犯に使える見込み。「自宅の敷地内なら要確認」は、家庭向けの補助で、同じ敷地の倉庫が対象になるかが公式の文面からは分からないもの
市町農業向けの補助一般の防犯カメラ補助農家の倉庫に
宇都宮市なし自治会など:新設:一般地区2/3、重点地区3/4/更新(設置後6年経過):一般2/3、重点3…―
足利市なし不明自宅の敷地内なら要確認
栃木市なし自治会など:補助対象経費の1/2 上限1台10万円・1自治会2台まで(最大20万円)―
佐野市なしなし―
鹿沼市なしなし―
日光市なし自治会など:1/2(千円未満切捨て) 上限20万円
個人宅:1/2以内(千円未満切捨て) 上限5万円
自宅の敷地内なら要確認
小山市なし自治会など:2/3(千円未満切捨て) 上限1台30万円
個人宅:3/4(千円未満切捨て) 上限2万円
自宅の敷地内なら要確認
真岡市なしなし―
大田原市なし自治会など・商店街:2/3以内(千円未満切捨て) 上限1台30万円
個人宅:1/2以内(千円未満切捨て) 上限1万円
自宅の敷地内なら要確認
矢板市なしなし―
那須塩原市なし自治会など:設置費:3/4/管理費:1/2 上限設置費:1台30万円(同一年度2台まで)/管…―
さくら市なし個人宅:機器購入費用の2/3以内 上限1万5,000円自宅の敷地内なら要確認
那須烏山市なし個人宅:2/3(千円未満切捨て) 上限3万円自宅の敷地内なら要確認
下野市なし自治会など・商店街・事業者:1/2(千円未満切捨て) 上限10万円自宅の敷地内なら要確認
上三川町なし自治会など・商店街・事業者:1/2(千円未満切捨て) 上限20万円(1交付対象者につき1年度1台)
個人宅:1/2以内(千円未満切捨て) 上限1世帯3万円
自宅の敷地内なら要確認
益子町なしなし―
茂木町なしなし―
市貝町なし個人宅:1/2以内(100円未満切捨) 上限5万円自宅の敷地内なら要確認
芳賀町なし個人宅:購入・設置費用の1/2(千円未満切捨て) 上限3万円自宅の敷地内なら要確認
壬生町なしなし―
野木町なし自治会など:2/3以内(千円未満切捨て) 上限1台20万円
個人宅:購入費の1/2以内(千円未満切捨て) 上限1万5,000円
自宅の敷地内なら要確認
塩谷町なし個人宅:購入費の1/2以内(100円未満切捨) 上限5万円自宅の敷地内なら要確認
高根沢町なしなし―
那須町なしなし―
那珂川町なし個人宅:購入費の1/2(千円未満切捨て) 上限3万円自宅の敷地内なら要確認
表の「自治会など」「個人宅」などの文字から、各制度の公式ページに移動できます。自治会など向けの補助は、ほとんどが「道路などの公共空間を撮ること」が条件です。個人の倉庫や農地を守るカメラには使えません。

JAの制度

栃木県の全10JAの公式サイトを確認しました。防犯カメラや防犯設備をはっきり対象にしたJAの補助は、見つかりませんでした。 栃木県のJAは、警察や市町と合同の防犯パトロールに力を入れています。JAうつのみや、JAおやま、JAしおのや、JAはが野(いちご守り隊)などが、いちご・梨・りんごの収穫期にパトロールを行っています。 1つ、問い合わせる価値があるのがJA佐野の「営農振興・担い手育成支援事業」(令和7年度)です。「省力・省エネ・収量向上資材」の区分に「モニタリング」が入っていて、2分の1・上限50万円です。防犯カメラは対象の一覧に載っていませんが、作物や施設を見守るカメラとして認められれば対象になる可能性があります。 盗難を補償する共済として、NOSAIとちぎの農機具共済・建物共済・保管中農産物補償共済があります。
JA防犯設備の補助そのほかの取り組み
JAうつのみやなし防犯パトロール
注意喚起など
JAかみつがなし注意喚起など
JAはが野なし防犯パトロール
注意喚起など
JAしもつけなし防犯パトロール
JAおやまなし防犯パトロール
注意喚起など
JAしおのやなし防犯パトロール
防犯パトロール
JAなすの不明公式サイトを確認できず
JAなす南不明公式サイトを確認できず
JA佐野なし―
JA足利なし―
表のJA名から各JAの公式サイトに、取り組みの文字から該当ページに移動できます。「なし」は公式サイトで見つからなかったという意味です。JAによっては、広報誌や支店でだけ案内している制度もあります。組合員の方は、営農担当の窓口に直接聞いてみてください。

防犯の補助金がなくても、別の入口がある

「防犯カメラの補助金」として探すと、農家が使える制度はほとんど見つかりません。ただ、別の目的の制度から入ると、道があることがあります。どれも「防犯のため」ではなく、「別の目的で入れたカメラが、防犯にもなる」という考え方です。

1. スマート農業・設備導入の補助

市町村によっては、スマート農業や農業設備の導入に補助を出しています。神奈川県横浜市の「スマート農業技術設備等の導入支援事業」は、対象の例として「農作物盗難防止用ロボットカメラ等の購入費」をはっきり挙げています。補助率は50%以内、上限は50万円です(2026年度分は5月15日で受付終了)。 防犯とは書いていなくても、作業の効率化のための「センサーカメラ」などを対象にしている市町村もあります。お住まいの市町村の農政担当に、スマート農業や設備導入の補助でカメラが対象にならないか聞いてみる価値があります。

2. 業務改善助成金(厚生労働省)

従業員の、事業場で一番低い時給を一定額以上引き上げ、同時に「生産性向上につながる設備」を入れると、その費用の一部が助成される国の制度です。
  • 従業員がいないと使えません。雇用保険に入っていて、雇ってから6か月以上の従業員が必要です。人を雇っている農家や農業法人向けです
  • 防犯カメラとしてではなく、生産性向上の設備として説明できる必要があります。たとえば、カメラで畜舎や作物の様子を確認して、見回りの手間を減らす、といった使い方です
  • 交付決定の前に買ったものは対象外です
  • 令和8年度の申請期間は、9月1日から「都道府県の最低賃金が変わる日の前日」か「11月30日」の早いほうまでです。今年度分を逃した場合は、来年度に向けて準備することになります

3. 鳥獣被害対策のカメラ

国の鳥獣被害防止総合対策交付金では、センサーカメラなどのICT機器を使った獣害対策が支援されています。農家が個人で申請するものではなく、市町村や、猟友会・JAなどで作る地域の協議会を通じた取り組みです。 獣害対策として地域で入れたカメラは、夜中に人が入ってきたときの記録にもなります。地域の協議会でセンサーカメラを入れる計画があるか、倉庫や農地の出入口も写る位置に置けないかを、役場の農政担当に相談してみてください。ただし、目的はあくまで獣害対策です。防犯だけを目的にした申請はできません。

補助金がなくても、費用を抑える方法

株式会社White&Greenが、農家の倉庫や格納庫で組む構成と、費用の目安です。
構成費用の目安できること
光と音まで組む
(カメラ・センサーライト・パトランプ)
35万〜50万円程度
(電気が来ている倉庫の出入口を守る場合)
人が近づいたら光り、音声で威嚇し、カメラで記録する。下見の段階で追い返せる
カメラだけだいぶ下がる記録が中心。あとから光と音を足すこともできる
ソーラー式のSIMカメラ電源工事が要らないため、安くできる可能性がある電気の来ていない畑や離れた小屋にも付けられる。パトランプとは連動できず、通信料が毎月かかる
どの構成でも、費用は台数と、電源からの距離で変わります。最終的な金額は、現地を見たうえでお出しします。 倉庫を守るポイントは出入口です。米も、農機も、資材も、運び出すには必ず出入口を通ります。出入口と、車をつける場所を押さえるだけでも、守りは大きく変わります。

補助金を申請するときの注意

  • 交付決定の前に発注・着工すると、対象外になる制度がほとんどです。見積りを取ったら、契約の前に申請してください
  • 予算がなくなりしだい締め切る制度が多くあります。年度の初めに受付が始まり、夏までに終わるものもあります
  • 制度は年度ごとに変わります。この記事の内容は2026年10月時点のものです
  • 家庭向けの補助は、「自宅の敷地内を撮るカメラ」に限るものが多くあります。同じ敷地の倉庫や作業小屋が入るかは、申請の前に確認してください
  • 自治会など向けの補助は、ほとんどが「道路などの公共空間を撮ること」が条件です。個人の倉庫や農地を守るカメラには使えません
補助金を使う場合は、お見積りの段階でお知らせください。補助金の要件に合う構成と、申請に使える形の見積りをお出しします。

ご相談はこちら

農家の倉庫・納屋・作業小屋・農機具の格納庫・畜舎の防犯カメラ設置は、まずはご相談ください。現地を調査したうえで、お見積りをお出しします。 なお、遠隔地の場合は現地調査費用をいただくことがあります。費用の目安は、交通費と人件費です。お問い合わせの際に所在地をお知らせいただければ、調査費用が発生するかどうかを先にお伝えします。 株式会社White&Green
東京都千代田区神田佐久間町3-37-1-203
TEL:03-5809-3116(営業時間 10:00〜18:00)
対応エリア:東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬 お問い合せフォームはこちら

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よくあるご質問

栃木県に、農業の防犯カメラに使える補助金はありますか?

2026年10月時点で、農業者の盗難対策を対象にした補助は、県内全25市町の公式サイトで見つかりませんでした。県・県警・JAも、防犯カメラやセンサーライトの設置を勧めていますが、補助はありません。

家庭向けの補助は、農家の倉庫に使えますか?

家庭向けの補助は住宅に設置するものが対象で、上限は1万〜5万円です。同じ敷地にある倉庫や作業小屋が入るかは公式の文面からは分からないため、申請の前に各市町に確認してください。上三川町は住宅付属施設も対象に含めています。

農家の倉庫に防犯カメラを付けると、いくらかかりますか?

電気が来ている倉庫の出入口に、カメラ・センサーライト・パトランプを付ける構成なら、設置費用の目安は35万〜50万円程度です。カメラだけなら費用はだいぶ下がり、ソーラー式のSIMカメラなら電源工事が要らないため安くできる可能性があります。どれも台数と電源からの距離で変わるため、最終的な金額は現地調査のうえでお出しします。

JAに、防犯カメラに使える助成はありますか?

栃木県の全10JAの公式サイトを確認した範囲では、防犯設備をはっきり対象にしたJAの補助は見つかりませんでした。JA佐野の営農振興・担い手育成支援事業は、モニタリング資材を2分の1・上限50万円で補助しており、作物や施設を見守るカメラとして認められるかは問い合わせる価値があります。

防犯の補助金がない場合、ほかに使える制度はありますか?

防犯以外の目的の制度が入口になることがあります。スマート農業や設備導入の補助(神奈川県横浜市は「農作物盗難防止用ロボットカメラ等」を対象に明記)、人を雇っている農家・農業法人なら厚生労働省の業務改善助成金、地域の協議会を通じた鳥獣被害対策のカメラです。いずれも防犯だけを目的にした申請はできないため、それぞれの目的に合うかを担当窓口に確認してください。

補助金を申請するときの注意点は?

多くの制度は、交付決定の前に発注・着工すると対象外になります。令和8年度の家庭向け補助は1年限りで、予算がなくなりしだい締め切るものが多くあります。使う前に各市町の担当窓口に確認してください。

この記事の出典