栃木県の太陽光ケーブル盗難。全国3位、そして買い取りを規制する条例がない

栃木県は、金属盗の認知件数が全国3位の県です。そして茨城県・千葉県と違い、盗まれた金属の買い取りを規制する独自の条例がありません。この差が何を意味するのかを、公表資料から整理します。

栃木県の金属盗は何件ですか

令和5年(2023年)で1,464件、全国3位です。警察庁の「金属盗対策に関する検討会」資料に載っている上位5県は、次のとおりです。
順位都道府県令和5年の認知件数
1茨城県2,889件
2千葉県1,684件
3栃木県1,464件
4群馬県1,437件
5埼玉県1,172件
この5県だけで全国の約半数を占めます。そして警察庁は、金属ケーブル窃盗の発生が関東(東京都を除く)に集中しているとし、その割合を令和5年91.8%、令和6年6月末89.8%としています。 栃木県内でも、下野新聞は2023年に「銅盗難が多発、県内で昨年の2倍迫る」と報じ、2024年上半期のまとめでも「銅線など金属盗が大幅増」としています。

なぜ栃木県が狙われるのですか

盗んだ金属を売る出口が、他県より規制されていないからです。 警察庁の資料によると、金属くず条例は17道府県で制定されています。そのリストに茨城県と千葉県は含まれていますが、栃木県・群馬県・埼玉県・東京都・神奈川県は含まれていません。そして資料はこう指摘しています。
条例のない県では、盗品の処分(売却)が容易である。
本記事の調査時点でも、栃木県に金属くずの買い取りを規制する独自の条例は確認できませんでした。栃木県警察のサイトで案内されているのは、国の金属盗対策法(令和8年6月1日施行)の手続きです。

隣県との落差が、犯行側の経路をつくる

茨城県は令和7年4月1日、千葉県は令和7年1月1日に、買い取り業者を許可制にする条例を施行しました。出口を塞がれた県と、塞がれていない県が隣り合っている状態です。 実際、警察庁の資料には「群馬県の業者が群馬県内の盗品を買い取り、同じ業者が茨城県で盗まれた銅線ケーブルも買い取っていた」という事例が載っています。盗む県と売る県が別という構図です。 茨城県・千葉県で令和7年に件数が半減した一方で、静岡県が2倍以上、愛知県が約1.3倍に増えました。この「規制の緩いほうへ移動する」動きは全国の推移をまとめた記事で扱っています。

栃木県では、どんな事件が起きていますか

広域にまたがる大規模な摘発が続いています。報道から分かっているものを挙げます。
  • 153件・被害額2億7,666万円・11人を摘発(栃木県警、2025年7月の下野新聞報道)
  • 廃校舎などでの銅線窃盗41件で3人を追送検、捜査終結。栃木県警と茨城県警の合同捜査班による(下野新聞報道)
  • 矢板市の市営グラウンドで照明用の銅線ケーブルが盗まれ、カンボジア国籍の男2人を逮捕。余罪は100件以上とみられる。照明が使えなくなり、ナイターの貸し出しが中止された
  • 警視庁と栃木県警が、小山市の金属買い取り業者などを家宅捜索(下野新聞報道)
注目してほしいのは2点です。ひとつは県をまたぐ合同捜査になっていること。もうひとつは、捜査が買い取り業者にまで及んでいることです。売る先がなければ盗む意味がない、という構図が、捜査の側からも裏付けられています。 そして矢板市の例が示すとおり、狙われるのは太陽光発電所だけではありません。グラウンドの照明、廃校舎、公共施設も対象です。

栃木県の発電所オーナーは、何をすべきですか

国の法律が全面施行される2026年6月1日までは、自衛するしかありません。 金属盗対策法(盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律)は、2026年6月1日に全面施行され、買い取り業者の届出と本人確認が全国一律で義務になります。ここで茨城・千葉との差はなくなります。 ただし、それまでのあいだは出口が開いたままです。そして法律が施行されても、現場に入られること自体が止まるわけではありません。

株式会社White & Greenが、まず考えるもの

センサーライトです。人が近づくと検知し、同時に光るため、検知と威嚇を1台で兼ねられます。フェンスがない発電所でも設置でき、費用も抑えられます。 抑止を担うのは光と音で、カメラの仕事は記録です。ここを混同して「カメラを増やせば止まる」と考えると、台数だけ増えて被害は止まりません。実際に下見の段階で止まった例を含め、機器の組み方はこちらの記事にまとめています。 そして、一度被害に遭った発電所は、また狙われます。復旧完了から約1か月後に再び被害に遭った例が公表されています。対策は復旧工事と同時に入れるのが、いちばん合理的です。 隣県の状況は、茨城県と千葉県の記事にまとめています。

よくある質問

栃木県の金属盗は何件ですか

令和5年(2023年)で1,464件、全国3位です。1位は茨城県2,889件、2位は千葉県1,684件、4位は群馬県1,437件、5位は埼玉県1,172件でした(警察庁「金属盗対策に関する検討会」資料)。

栃木県に金属くずの買い取りを規制する条例はありますか

本記事の調査時点では確認できませんでした。警察庁の資料では金属くず条例は17道府県で制定されており、茨城県・千葉県は含まれていますが、栃木県・群馬県・埼玉県・東京都・神奈川県は含まれていません。国の金属盗対策法が2026年6月1日に全面施行され、全国一律の規制になります。

なぜ北関東で金属盗が多いのですか

警察庁は、金属ケーブル窃盗の発生が関東(東京都を除く)に集中しているとし、その割合を令和5年91.8%としています。また、条例のない県では盗品の売却が容易であると指摘しています。盗む県と売る県が別になっている事例も資料に載っています。

栃木県で狙われるのは太陽光発電所だけですか

違います。矢板市では市営グラウンドの照明用銅線ケーブルが盗まれ、ナイターの貸し出しが中止になりました。廃校舎での窃盗も41件が摘発されています。公共施設や使われていない建物も対象です。

2026年6月の法律施行で盗難はなくなりますか

なくなりません。買い取り業者の届出と本人確認が全国一律で義務になりますが、現場に侵入されること自体を止める仕組みではありません。茨城県・千葉県でも条例施行後に件数は減りましたが、ゼロにはなっていません。

栃木県でも対応してもらえますか

対応しています。栃木県は株式会社White & Greenの対応エリアです。ただし遠隔地の場合は現地調査費用をいただくことがあります。費用の目安は交通費と人件費です。 埼玉県では、ケーブルを埋設し鉄管で保護していた市営発電所が3年で4回やられています。

ご相談はこちら

栃木県の太陽光発電所の防犯カメラ設置は、まずはご相談ください。栃木県は株式会社White & Greenの対応エリアです。現地を調査したうえで、お見積りをお出しします。 あらかじめ金額を出していないのは、発電所は敷地の形と配線の距離で費用が大きく変わるからです。「◯台でいくら」と先に出しておいて後から追加、ということにしたくありません。現地を見たうえで、根拠のある金額をお出しします。 なお、遠隔地の場合は現地調査費用をいただくことがあります。費用の目安は、交通費と人件費です。お問い合わせの際に発電所の所在地をお知らせいただければ、調査費用が発生するかどうかを先にお伝えします。 株式会社White & Green
東京都千代田区神田佐久間町3-37-1-203
TEL:03-5809-3116(営業時間 10:00〜18:00)
対応エリア:東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬 お問い合せフォームはこちら

出典・参考