静岡県警が2025年6月に摘発した事件が、いま起きていることをそのまま説明しています。
1つのグループが、10県で78件。被害額は約1億1,000万円。そのうち関東が54件、静岡が18件です。
関東と静岡を別々の事件として数えていましたが、やっていたのは同じ6人組でした。この記事では、静岡と愛知で実際に何が起きたのかを追います。
1つのグループが、10県で78件
静岡県警が2025年6月20日に発表した事件の内訳です。犯行期間は2023年12月から2024年10月までの約11か月、摘発されたのは6人でした。
- 千葉県 22件
- 静岡県 18件
- 茨城県 17件
- 栃木県 9件
- 群馬県 4件
- 福島県 2件/埼玉県 2件/長野県 2件
- 宮城県 1件/山梨県 1件
関東(千葉・茨城・栃木・群馬・埼玉)で54件、静岡で18件。
同じグループが、関東と静岡の両方を回っています。
手口は、ワイヤーカッターなどで送電用の銅ケーブルを切断して持ち去るというものでした。盗んだ金は、生活費と遊興費に消えたとされています。
静岡県内の、どこが狙われたか
静岡県内18件の市町別の内訳は次のとおりです。
- 袋井市 5件
- 磐田市 4件
- 島田市 3件
- 浜松市浜名区 2件/牧之原市 2件
- 菊川市 1件/浜松市天竜区 1件
袋井・磐田・島田・菊川・牧之原は、いずれも東名高速と新東名高速が通る県中西部です。郊外の農地転用型の発電所が多く、周囲に人家が少ない地域でもあります。
これは統計上の事実からの推測ですが、
「高速道路のインターから近く、夜間は無人になる場所」が選ばれていると見るのが自然です。
愛知では、何が起きているか
2026年2月、愛知県豊田市の太陽光発電所で、銅ケーブル約6,700メートル(時価 約1,430万円)が盗まれました。3人が逮捕されています。
手口は
金網フェンスを切断して侵入し、銅ケーブルを切断して持ち去るというものでした。
そして、この事件で注目すべきなのは次の点です。
警察は、同じ周辺地域で2026年に入ってから50件以上の同様の被害があったとしています。
1か所が狙われたのではなく、エリアごと狙われています。愛知県の件数が871件から1,135件へ増えた中身は、こういう集中的な連続犯行です。
なぜ同じグループが、県をまたげるのか
いま問題になっているのは「トクリュウ」と呼ばれる匿名・流動型の犯罪グループです。固定したメンバーで動く組織ではなく、指示役が都度SNSなどで実行役を集めます。
この形には、取り締まる側から見て厄介な性質があります。
- 実行役が捕まっても、組織は残る。静岡の事件でも摘発されたのは実行役の6人です
- 土地に縛られない。その日集まった人間が車で移動するだけなので、県境は意味を持ちません
- 盗品が追えない。銅は溶かせば出所が分からなくなります
金属盗難の検挙率は、令和5年(2023年)で19.8%。
8割は捕まっていません。つまり、対策を強化した地域から、していない地域へ移動する力だけが残り続けます。
北関東が減って静岡・愛知が増えたのは、犯罪が減ったからではなく、
移動したからです。
静岡県警が挙げている対策は、この7つ
静岡県警察が、太陽光発電施設の管理者向けに示している対策です。
- 柵やフェンスの設置
- 防犯カメラやセンサーライトの設置
- 「警戒中」などの看板の掲示
- ケーブルを埋設するか、コンクリートで固めて露出させない
- 取引価格の低い素材のケーブル(アルミなど)への変更
- 定期的な見回りとメンテナンス
- 機械警備の導入
7つのうち3つ(フェンス・カメラ・看板)が「外から見て分かること」である点に注目してください。警察が重視しているのも、捕まえることより
そもそも選ばれないことです。
ただし、豊田市の事件では
金網フェンスは切断されています。フェンスだけでは止まりません。見える位置のカメラ、侵入時に鳴る警報、ナンバーが読める画角——この3つが揃って、初めて「割に合わない現場」になります。
保険があるから大丈夫、とは言えなくなっている
日本損害保険協会の調査では、2022年度の盗難保険金の支払いは2017年度の約20倍。その結果、保険会社側の引受基準が厳しくなっています。
- ケーブル盗難を補償対象から外す契約が出てきている
- 一度被害に遭うと、保険料が大幅に上がる、または不担保になる例がある
- 低圧の小規模設備では、免責金額が高く設定され、実質的に保険金が出ない
さらに、復旧には数か月かかり、系統への再接続だけで3か月以上かかる例もあります。その間の売電収入はゼロです。
保険で埋まらない、止まっている期間が長い、犯人は8割捕まらない。
この3つが重なるので、起きてからでは取り返せません。
被害の全体像については
こちらの記事にまとめています。
よくある質問
静岡県警が摘発した太陽光発電所の銅線窃盗事件の規模は
2023年12月から2024年10月までの78件、10県、被害額約1億1,000万円で、6人の関与が裏付けられました(2025年6月20日発表)。
その事件で被害が多かった県はどこですか
千葉県が22件で最多でした。次いで静岡県18件、茨城県17件、栃木県9件、群馬県4件です。
愛知県豊田市の事件はどのようなものですか
2026年2月、金網フェンスを切断して侵入し、銅ケーブル約6,700m(時価約1,430万円)が盗まれ、3人が逮捕されました。周辺では2026年に入って50件以上の被害が出ています。
では、実際に何を付けるのか
株式会社White & Greenが太陽光発電所に実際に設置しているのは、カメラだけではありません。
光と音です。センサーライトで照らし、パトランプで「警察に通報します」と爆音で知らせる。この組み合わせが、下見に来た段階で相手を追い返します。
機器の構成、配線の本数、カメラの向きまで図にして説明したのがこちらです。
太陽光発電所に、実際に何を付けているか。光と音とパトランプの組み立て方
神奈川県では、神奈川県営の太陽光発電所が2回やられています。1回目のあとに人感センサー付き防犯カメラを設置しましたが、2回目は一晩で約2,700mが抜かれ、被害額は約3,000万円でした。
ご相談はこちら
太陽光発電所の防犯カメラ設置は、
まずはご相談ください。現地を調査したうえで、お見積りをお出しします。
あらかじめ金額を出していないのは、発電所は敷地の形と配線の距離で費用が大きく変わるからです。「◯台でいくら」と先に出しておいて後から追加、ということにしたくありません。現地を見たうえで、根拠のある金額をお出しします。
なお、
遠隔地の場合は現地調査費用をいただくことがあります。費用の目安は、交通費と人件費です。お問い合わせの際に発電所の所在地をお知らせいただければ、調査費用が発生するかどうかを先にお伝えします。
株式会社White & Green
東京都千代田区神田佐久間町3-37-1-203
TEL:03-5809-3116(営業時間 10:00〜18:00)
対応エリア:東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬
お問い合せフォームはこちら
出典・参考