太陽光発電所の盗難は、全国では2025年にほぼ半減しました。
ところが県別に見ると、静岡は2倍、愛知は1.3倍に増えています。北関東が大きく減った一方で、です。
犯行グループが消えたのではなく、警戒の薄い場所へ移動した、というのが実態です。この記事では、警察庁の統計をもとに県別の動きを追います。
全国の件数は、確かに減っている
まず全国の数字です。
- 金属盗難全体:令和6年(2024年)20,701件・被害額 約140億円 → 令和7年(2025年)15,712件・約82億円
- うち太陽光発電施設:令和6年 6,961件 → 令和7年 3,609件
太陽光はほぼ半減です。金属盗難のなかで太陽光発電施設は最も件数の多いカテゴリーなので、ここが減ったことが全体を押し下げています。
※ 同じ警察庁の統計でも、集計の時点によって「7,054件 → 3,856件」という数字も公表されています。いずれにせよ、ほぼ半減という傾向は共通です。
ところが、増えている県がある
令和7年(2025年)に件数が増えたのは、次の県です。
- 静岡県:473件 → 1,018件(2倍超)
- 愛知県:871件 → 1,135件(約1.3倍)
- 神奈川県:増加(件数は非公表)
一方で、これまで被害の中心だった
北関東(茨城・栃木・群馬)は令和7年に大きく減少しました。全国の件数が減ったのは、ほぼこの北関東の減少によるものです。
これまで、どこが狙われていたのか
令和5年(2023年)の金属盗難の県別件数は、次のとおりです。
- 1位 茨城県 2,889件
- 2位 千葉県 1,684件
- 3位 栃木県 1,464件
- 4位 群馬県 1,437件
- 5位 埼玉県 1,172件
この5県だけで、全国のおよそ半数を占めていました。太陽光のケーブル盗難に限れば、関東のシェアは2023年で91.8%、2024年1〜6月で89.8%です。
千葉県は令和6年(2024年)に2,001件で全国2位、被害額は17億6,021万円にのぼりました。
なぜ静岡と愛知に移ったのか
警察庁の資料では、北関東の事業者側で対策が進んだ結果、犯行グループが
警戒の手薄な地域へ流れたと見られています。「被害が鎮静したエリアがある一方で、新たに拡大しているエリアもある」という説明です。
移動が起きやすい理由は3つあります。
- 犯行グループが匿名・流動型であること。固定したメンバーではなく、その都度SNSなどで実行役が集まるため、土地に縛られません
- 高速道路でつながっていること。北関東と中部は車で移動できる距離です
- 買い取る先があること。銅は溶かせば出所が分からなくなります
つまり「北関東で稼げなくなったから、別の場所へ行った」というだけの話です。需要(銅の高値)も、手口も、何も変わっていません。
静岡と愛知で実際に何が起きたのかは、
こちらの記事で、摘発された事件の中身まで追っています。
「うちの県は減ったから安心」は成立しない
理由は検挙率です。令和5年(2023年)の金属盗難の検挙率は19.8%。
8割は捕まっていません。
捕まらないということは、グループがそのまま残っているということです。残ったグループが場所を変えただけなら、次にどこへ行くかは「どこの対策が遅れているか」で決まります。
実際、令和8年(2026年)に入ってからは、
屋根上の太陽光や水上太陽光といった、これまで狙われにくかった設備の被害も報告され始めています。
言い換えると、いまの数字は「被害が減った県」と「対策が遅れている県」を示しているだけで、安全な県を示してはいません。
関東のオーナーが、いま確認すべきこと
関東のなかでも、状況は分かれています。
- 茨城・栃木・群馬:被害が集中したぶん対策が進み、令和7年に大きく減った
- 神奈川:増加中。関東のなかでは対策がこれからの地域
- 千葉・埼玉:もともと上位。油断できる水準ではない
ご自分の発電所について、次の3つを確認してみてください。
- 道路から見て、カメラが設置されていることが分かるか(見えないカメラは抑止になりません)
- 侵入されたときに、その場で音か光が出るか(記録だけでは止まりません)
- 敷地に入る車のナンバーが読める位置にカメラがあるか
1つでも「いいえ」があるなら、いまの対策は「被害を記録する」だけで、「選ばれない発電所にする」ところまで届いていません。
被害が全国2位の千葉県については、
千葉県の状況をまとめた記事で詳しく扱っています。
よくある質問
太陽光発電所の盗難が多い都道府県はどこですか
茨城県、千葉県、愛知県、静岡県の順です。茨城県は5年連続で全国ワースト1です。
2025年に盗難が増えた県はどこですか
静岡県と愛知県です。静岡県は473件から1,018件へ2倍以上、愛知県は871件から1,135件へ約1.3倍に増えました。
北関東の被害はなぜ減ったのですか
茨城県・千葉県などが買い取り業者を規制する条例を施行し、地元の事業者が警備を強化したためです。その結果、警戒が手薄な地域へ犯行が移動しました。
では、実際に何を付けるのか
株式会社White & Greenが太陽光発電所に実際に設置しているのは、カメラだけではありません。
光と音です。センサーライトで照らし、パトランプで「警察に通報します」と爆音で知らせる。この組み合わせが、下見に来た段階で相手を追い返します。
機器の構成、配線の本数、カメラの向きまで図にして説明したのがこちらです。
太陽光発電所に、実際に何を付けているか。光と音とパトランプの組み立て方
ご相談はこちら
太陽光発電所の防犯カメラ設置は、
まずはご相談ください。現地を調査したうえで、お見積りをお出しします。
あらかじめ金額を出していないのは、発電所は敷地の形と配線の距離で費用が大きく変わるからです。「◯台でいくら」と先に出しておいて後から追加、ということにしたくありません。現地を見たうえで、根拠のある金額をお出しします。
なお、
遠隔地の場合は現地調査費用をいただくことがあります。費用の目安は、交通費と人件費です。お問い合わせの際に発電所の所在地をお知らせいただければ、調査費用が発生するかどうかを先にお伝えします。
株式会社White & Green
東京都千代田区神田佐久間町3-37-1-203
TEL:03-5809-3116(営業時間 10:00〜18:00)
対応エリア:東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬
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出典・参考