防犯カメラの設置方法には様々な方法がある。 しかし、コストを考えたときに殆どの人は「価格が高い」と考えるのではないだろうか? しっかりと防犯対策を整えるには相応の投資を欠かすことは出来ないが、出来るだけ安く済ませたいと考えるのが人情だろう。 今回は数ある防犯カメラの設置方法の中で、特に効果的である有線式とWiFi式どちらが手軽なのかを比較していく。 カメラそのものにSDカードを入れて、スタンドアローンで監視させる人もいるだろうが、この方法はコストが最小で済む代わりに、映像を確認するにはSDカードを取り出してみる必要があり、万が一カメラからSDカードを抜き取られれば防犯カメラとしての用を全く成さなくなってしまう。 これを避けるためには、専用の録画装置を別の部屋に設けたり、インターネットを経由してカメラの映像をパソコンへ送れるようにするのがよいだろう。 いずれの方法でもインターネット環境が整っていれば、スマートフォンから遠隔監視することも出来る。 スタンドアローンでの防犯カメラ設置は、使い易さと実効性を考えたときに、候補から真っ先に外れることになるだろう。 一方でオーソドックスなカメラの設置方法である有線式はどのようになるだろうか? 有線式カメラは同軸ケーブルやLANケーブルを用いて防犯カメラ本体と録画装置を接続し、映像信号を送信する。 この方法のメリットとしては、配線さえ通すことが出来れば壁越しであっても映像を送ることが出来る事と、配線の伝送距離が許す範囲で1km近い長距離の映像信号を送信できるということだ。 長距離を送信する場合は中継器をはさめばより遠方まで映像を送ることが出来るし録画装置やサーバーまで映像信号を送れれば、インターネット経由で映像を遠くのパソコンまで送ることが出来る。 例えば、海外の工場から国内の本社まで映像を送るということも可能だ。 デメリットとしてあげられるポイントは、どうしても工事が複雑になってしまうということだろう。 配線を引くためには、電源以外に同軸ケーブルやLANケーブルが通る経路を設ける必要があり、録画装置が一箇所にまとめられる以上は、そこへ向けて延ばしていく必要がある。 極端に長い配線を引くことは出来ないから、録画装置をある程度配線が引きやすい場所におく必要もあるだろう。 その為、録画装置から映像を抜き出し難い場所に設置してしまえば不便極まりない。 結果的に、ある程度の工事費を掛けた配線を引き回すことになる。 場所によっては長期間の工事が必要になる場合もあり、効率的とはいえない。 そこで候補として挙がってくるのが株式会社Y&Greenが販売するWiFi式カメラだ。 WiFi式カメラの特徴は映像信号を電波として飛ばすことにより、余計な配線を引く必要がないということだ。 カメラから録画装置へ電波を飛ばすことで、多少のタイムラグは出てしまうが映像を直接受信させる事が出来る。 電波の弱点として、分厚い壁や自動車が多く通る道路を間に挟んだり、大量の電波が飛び交う環境では通信障害が起こってしまうという問題がある。 このWiFi式カメラは、それらの問題に対しても解決策がある。 WiFiカメラ同士が電波の中継器になることによって障害を迂回することが出来るのだ。 通常、WiFiに用いられる電波は同軸ケーブルなどと比較すると送信距離が最大でも100m程度と短くなってしまうが、カメラ同士を中継させることで長距離の伝送も行えるようになり、壁などの角にカメラが付けば、電波の迂回まで実現できる。 どうしても解決できない障害があった場合にはLANケーブルを接続してIPネットワークカメラとして使うことも可能だ。 万全の対策を施されたこのカメラを使えば、施工工事が簡単に済むだけでなく、見積もり時に分からなかったトラブルが起きたとしても、簡単に設置方法を切り替えることが出来るので、無駄な買い物にならない。 防犯カメラを設置したいと考える人は、一度WiFi式カメラの設置を考えてみると良いだろう。 このように有線式カメラとWiFi式カメラを比較するとWiFi式カメラのほうがメリットが大きいことが分かるが、どうしても有線式カメラを使わざる得ないような環境も存在する。 例えば、発電施設といった電波障害となる要因が大きい施設に防犯カメラを取り付ける際には同軸ケーブルを用いた防犯カメラの設置が有力となるだろう。 WiFiの電波はどうしても強烈な送電線から排出される電磁波によって影響を受けてしまうので、映像にノイズが走ってしまう。 LANケーブルを用いた場合も同軸ケーブルと比較して影響を受け易いので、同軸ケーブルを用いたほうが良いだろう。 勿論、それほど大きな電磁波の影響がない設備、例えば太陽光発電所といった場所であれば問題なくWiFi式カメラを用いることも出来る。 一方で原子力発電所といった施設では、放射線が映像信号に影響を与えてしまうので、しっかり防護された同軸ケーブルを用いる必要がある。カメラ本体も1~3年で使い捨てにしないのであれば、専用のシールドが施された防犯カメラを用いるべきだろう。 屋内なのか屋外なのかでも電波環境は異なるので、WiFiカメラを用いてどうしても配線を引きたくない区間は見積もり時に相談が必要だ。 特に電源は必ずカメラ本体まで持ってくる必要があるので、最短で供給できる電源の位置は押さえておくと見積もりが簡単に済む。 これらを踏まえて、有線式カメラにするかWiFi式カメラにするかを選択していこう。