隣の家からゴミやフンを投げ込まれる。嫌がらせを止めるには、まず証拠。防犯カメラの付け方と相談先

庭に、犬のフンが投げ込まれている。ゴミや吸い殻が、塀の向こうから捨てられている。植木が枯らされた。何度も続くので、隣の家の人だと思うけれど、見たわけではない。 こうしたご相談を受けることがあります。近所の嫌がらせは、空き巣や車の盗難と違って、同じ相手が、同じことを、何度も繰り返すのが特徴です。そして、相手が分かっていても、証拠がなければ警察も動きにくく、話し合いもできません。 この記事では、庭への投げ込みなどの嫌がらせを受けている方に向けて、どんな法律に当たる可能性があるのか、警察や相談窓口に何を持っていけばいいのか、防犯カメラで証拠をどう残すのかを、防犯カメラの工事をしている立場から書きます。

先に結論です

  • ゴミやフンの投げ込み、植木を枯らすなどの行為は、廃棄物処理法、軽犯罪法、器物損壊罪などに当たる可能性があり、民事で損害賠償を求められる場合もあります
  • ただし、どの手段を取るにも、「誰が、いつ、何をしたか」の証拠が要ります
  • 嫌がらせは何度も繰り返されます。動体検知のSDカード録画ではなく、レコーダーでの24時間録画にすると、決定的な瞬間を逃しにくくなります
  • カメラは、自分の庭と境界を写します。相手の家の窓や玄関、敷地の中は写しません
  • 嫌がらせを防ぐ目的で、自分の側を写すカメラについては、被害者側の設置を認めた裁判例があります
  • 相談先は、警察相談ダイヤル #9110、最寄りの警察署、法テラス、お住まいの市区町村の相談窓口です

その嫌がらせ、どんな法律に当たるのか

庭への投げ込みや、植木・車への被害は、内容によって次の法律に当たる可能性があります。実際にどれに当たるかは、警察や弁護士が個別に判断します。
法律内容罰則など
廃棄物処理法(16条)「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方
軽犯罪法(1条27号)公共の利益に反して、みだりにごみや汚物、廃物を捨てること拘留または科料
器物損壊罪(刑法261条)他人の物を壊すこと。植木や花壇を枯らす、車に傷をつける、など3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金もしくは科料
民法(709条)故意や過失で他人の権利を侵害した場合の損害賠償損害賠償。行為をやめるよう求める差止めを請求する場合もあります
注意したいのは、器物損壊罪は「親告罪」だということです。被害者が告訴しなければ、起訴されません。また、軽犯罪法の条文には「公共の利益に反して」という要件があるため、私有地の庭への投げ込みに当たるかどうかは、ケースによって判断が分かれます。 どの法律で動くにしても、必要になるのは「誰が、いつ、何をしたか」を示す証拠です。

証拠がないと、何も進まない

嫌がらせを受けている方の多くは、相手に心当たりがあります。それでも、見たわけでなければ、「隣の人がやった」とは言えません。 相手に直接言いに行くと、「証拠はあるのか」と言われて終わるか、かえって関係がこじれて、嫌がらせがひどくなることもあります。警察に相談しても、相手が特定できなければ、注意や警告をしてもらうのも難しくなります。 逆に、投げ込む瞬間が写った映像があれば、話は変わります。警察に相談するとき、弁護士に相談するとき、相手と話し合うとき、どの場面でも、映像が最も強い材料になります。

防犯カメラは、どこに、どう付けるか

写すのは、「投げる瞬間」と「落ちた場所」

投げ込みの証拠を残すには、次の2つを写します。
  • 境界(塀・フェンス・生垣)の上と、その手前。物が越えてくる瞬間と、投げた人の手や姿が写る位置です
  • 物が落ちている場所。いつ、何が落ちたかが分かるようにします
1台で両方が写る場合もありますが、境界が長い場合や、投げ込まれる場所が何か所もある場合は、台数を分けます。投げる瞬間は一瞬なので、境界に近い位置を、画面の中で大きく写すことが大切です。遠くから広く写すと、誰なのか分からない映像になります。

家の周囲全体を押さえるのが基本

嫌がらせをする人は、カメラに気づくと、写らない場所を探します。投げ込みが裏に回った、車にいたずらされるようになった、ということもあります。 家の防犯は、周囲全体を押さえるのが基本です。一般的な一戸建てなら、家の四方をカメラ4台で囲い、そのうえで嫌がらせを受けている場所が大きく写るように向きを決めます。ただし、L字型の家や敷地の広い家、建物の凹凸が多い家など、家の作りによっては4台ではすべてをカバーできないこともあります。その場合は、死角が残らないように台数を足します。

相手の家は写さない

ここは大事な注意点です。 被害を受けている側でも、相手の家の窓や玄関、敷地の中を写すと、プライバシーの侵害になるおそれがあります。隣の家の玄関付近などを常に撮影していたカメラについて、撤去と損害賠償を命じた裁判例があります(東京地裁 平成27年11月5日、平成21年5月11日)。茨城県警察も、近所の住宅の玄関や敷地の中が写らないよう、画角に注意して設置するよう呼びかけています。 一方で、被害者側に有利な裁判例もあります。東京地裁 令和2年1月27日の判決では、隣人の迷惑行為を防ぐ目的で、自宅の壁に通路向きに付けたカメラについて、
  • 迷惑行為を防ぐという目的があり、一定の必要性がある
  • 相手の玄関や家の中は写していない
  • カメラは固定で、録画は上書き保存されている
といった点から、プライバシーの侵害は、カメラを付ける原因をつくった相手にとって「受忍限度を超えるものとまではいえない」として、撤去も賠償も認めませんでした。 つまり、守るのは自分の庭と境界、写すのも自分の側。この線を守れば、被害者がカメラを付けることは十分に正当だと言えます。設置のときに、写る範囲を一緒に確認します。

ライトの向きにも気をつける

夜の投げ込みを写すために白色ライトを使う場合は、光が相手の家に当たらないようにします。光が隣の家に入ると、それ自体がトラブルの種になります。白色ライトと赤外線を切り替えられるDahua DH-HAC-HFW1249X-IL-A-PROのようなカメラなら、場所に合わせて使い分けができます。

証拠に使える映像の条件

1. 24時間のフル録画にする

嫌がらせの証拠でいちばん困るのが、「肝心の瞬間が録れていない」ことです。 ネットで数千円で買えるカメラは、ほとんどが「動体検知でSDカードに録画する」方式です。動体検知は飛ぶことがあります。物を投げる動作は一瞬で、反応が遅れれば、投げた後の映像しか残りません。夜や雨で反応しないこともあります。 何度も繰り返される嫌がらせだからこそ、レコーダーで24時間録画しておくことをおすすめします。前後の時間も含めて残っていれば、「いつ、どこから、誰が」がつながります。

2. 200万画素以上で、顔や手元が分かる

警察からは、200万画素以上が目安と言われています。そのうえで、境界の近くを大きく写すことで、顔や服装、手に持っている物が分かるようにします。

音も残す

マイク内蔵のカメラなら、映像と一緒に音も録音できます。物が落ちた音や、塀の向こうからの声が残ると、映像だけでは分かりにくい場面の裏付けになります。

3. 時刻が合っていて、1か月くらい残る

録画の時刻がずれていると、「何月何日の何時に投げ込まれた」と言えません。時刻はレコーダーをインターネットにつないで自動で合わせる設定(NTP)にしておきます。設定のしかたはHIKVISION NTPの設定(時間の修正)にも書いています。録画は、カメラ4台・2TBのレコーダーで約1か月分残ります。

4. 録画機は家の中に置く

カメラに気づいた相手が、カメラやケーブルに手を出すこともあります。録画機(レコーダー)は家の中に置き、外のカメラが壊されても、そこまでの録画が残るようにします。

映像が録れたら、どうするか

記録をつける

映像に加えて、次のものを残しておくと、相談のときに話が早く進みます。
  • 投げ込まれた日時と、投げ込まれた物の写真
  • 被害のメモ(いつ、何が、どこに、どうなったか)
  • 該当する時間の映像を、USBメモリなどに書き出したもの

相談する

相談先内容
警察相談ダイヤル #9110事件・事故ではないけれど困っていることを、警察に相談する窓口です。相談内容に応じて、担当の窓口を案内してもらえます。最寄りの警察署でも直接相談できます
110番今まさに投げ込まれている、危害を加えられそう、という緊急のとき
法テラス(0570-078374)損害賠償や差止めなど、民事で解決したいときの相談先の案内。条件によって無料の法律相談も利用できます
お住まいの市区町村の相談窓口市民相談や無料法律相談を設けている自治体が多くあります
器物損壊で処罰を求める場合は、告訴が必要です。どうするかは、映像を持って警察や弁護士に相談したうえで決めるのがいいと思います。

相手に直接ぶつけない

映像が録れると、すぐに相手に見せたくなります。ただ、直接ぶつけると、関係がさらにこじれたり、身の危険を感じる事態になったりすることもあります。まずは相談先に持っていき、どう進めるかを決めてください。

カメラは、見せるか、隠すか

カメラが見える位置にあると、それだけで嫌がらせが止まることがあります。止まれば、それがいちばんです。空き巣などの被害に遭った方も、「いちばん目立つカメラにしてくれ」と言われることが多いです。 一方で、相手がカメラに気づくと、写らない場所を探して続けることもあります。証拠を押さえるのが目的なら、目立たない位置に付けることもできます。どちらがいいかは、被害の状況や、何をゴールにするかで変わります。現地を見て、一緒に決めます。

費用の目安

一戸建ての周囲をカメラ4台で囲う場合の、設置費用の目安です。
カメラ4台の設置費用の目安
200万画素・固定レンズのバレット型(マイク内蔵)20万円〜(税別)
500万画素・固定レンズのバレット型25万円〜(税別)
どちらも固定レンズのバレット型カメラ(筒型のカメラ)での目安です。200万画素はマイク内蔵型で、映像と一緒に音も録音できます。家の作りによって4台で足りない場合は、台数に応じて費用が変わります。配線の距離、壁の材質、録画機を置く場所など、施工の条件によってもプラスアルファがあります。最終的な金額は、現地を見たうえでお出しします。 夜間もフルカラーのカメラと録画機の防犯カメラ工事セットは、1台104,800円〜(税別・工事費込み、11月末日まで特別セール)です。詳しくはこちら。

ご相談はこちら

近所の嫌がらせの証拠を残すための防犯カメラの設置は、まずはご相談ください。現地を見て、投げ込まれる場所と境界がどう写るか、相手の家が写り込まないか、ライトがどこに当たるかを確認したうえで、お見積りをお出しします。

夜間もフルカラーの防犯カメラ工事セットの料金は、詳しくはこちら(11月末日まで特別セール)。

株式会社White&Green
東京都千代田区神田佐久間町3-37-1-203
TEL:03-5809-3116(営業時間 10:00〜18:00)
対応エリア:東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬 お問い合せフォームはこちら

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よくあるご質問

隣の人が庭にゴミやフンを投げ込んできます。犯罪になりますか?

内容によって、廃棄物処理法(みだりに廃棄物を捨てることの禁止)、軽犯罪法(ごみや汚物をみだりに捨てること)、器物損壊罪などに当たる可能性があります。民事で損害賠償を求められる場合もあります。どれに当たるかは、警察や弁護士が個別に判断します。

植木を枯らされました。警察に届ければ捜査してもらえますか?

植木を枯らす行為は器物損壊罪に当たる可能性があります。器物損壊罪は親告罪のため、処罰を求めるには被害者の告訴が必要です。誰がやったかを示す映像などの証拠があると、相談が進みやすくなります。

嫌がらせの証拠を残すには、どんな防犯カメラがいいですか?

レコーダーで24時間録画できるカメラをおすすめします。動体検知でSDカードに録画するカメラは、反応が遅れて投げる瞬間が録れないことがあります。画質は200万画素以上が目安で、時刻が正確に合っていることも大切です。

防犯カメラはどこに向ければいいですか?

境界(塀・フェンス・生垣)の上と手前、物が落ちている場所を写します。投げる瞬間は一瞬なので、境界に近い位置を画面の中で大きく写すことが大切です。家の周囲全体を4台で囲い、そのうえで嫌がらせの場所が大きく写るように向きを決めるのが基本です。

隣の家が写ってしまっても大丈夫ですか?

相手の家の窓や玄関、敷地の中を写すと、プライバシーの侵害になるおそれがあります。隣家の玄関付近を常に撮影していたカメラの撤去と損害賠償を命じた裁判例があります。自分の庭と境界を写し、相手の家は写らないように向きを決めてください。

被害者がカメラを付けて、逆に訴えられることはありませんか?

写す範囲によります。東京地裁令和2年1月27日の判決では、隣人の迷惑行為を防ぐ目的で、相手の玄関や家の中を写さず、通路向きに付けた固定カメラについて、撤去や賠償を認めませんでした。目的が正当で、自分の側だけを写していれば、問題になりにくいと言えます。

嫌がらせの相談はどこにすればいいですか?

警察相談ダイヤル#9110か、最寄りの警察署です。緊急のときは110番です。損害賠償など民事で解決したい場合は法テラス(0570-078374)、お住まいの市区町村の市民相談や無料法律相談も利用できます。

証拠の映像が録れたら、相手に見せたほうがいいですか?

直接ぶつけるのはおすすめしません。関係がこじれたり、身の危険を感じる事態になったりすることがあります。まずは映像を持って警察や弁護士などの相談先に行き、どう進めるかを決めてください。

防犯カメラは目立つ場所に付けたほうがいいですか?

目的によります。見える位置にあればそれだけで止まることがありますが、相手が写らない場所を探して続けることもあります。証拠を押さえるのが目的なら、目立たない位置に付けることもできます。

一戸建ての防犯カメラの費用はいくらですか?

家の周囲をカメラ4台で囲う場合、固定レンズのバレット型カメラで、200万画素(マイク内蔵)なら20万円〜、500万画素なら25万円〜(いずれも税別)が目安です。家の作りによっては4台でカバーできず、台数を足すことがあります。施工の条件によってプラスアルファがあります。最終的な金額は現地を見たうえでお出しします。

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