防犯カメラ業界は、ここ10年、特に、ここ5年での中国勢の成長ぶりは、すさまじいものがある。 10年前は、特に、カメラ業界の中でも、HIKVISION、Dauhaに関して、ほぼ名前を聞くことがなかった両社だが、中国が防犯カメラ主体の監視社会を構築していくにつれ、急激な成長をとげ、また、技術的にも、恐ろしく、進化している。 犯罪を事前に予防することでクリーンな社会を実現するというスローガンの下、実行されている「雪亮工程」というプロジェクトの存在がある。 中国全土に、防犯カメラを張り巡らすという規模のプロジェクトで、その需要を背景に生産台数を伸ばし、他国防犯カメラメーカー勢との間に、コスト差をつけ、圧倒的な優位にある。そして、販売台数で、他を圧倒することで、技術開発にも、投資を行いその差は、開くばかりである。 昨年のセキュリティショーでDauha本社の方とお話しする機会があったのだが そのとき、彼は、このように言った。 「日本の防犯カメラ業界は、中国に比べ、1年半遅れている」 確かに、HIKVISION、Dauha両社の録画機に搭載されている、顔認証機能、ナンバー読み取り機能にしても、少し前までは、ソフト単体で、数百万円単位で販売されていたものである。 それが、現在では、デフォルトで使用できる機能になっている。 (※ ついていない機種もあります) また、HIKVISIONの方とお話しする機会を得て、話をしたときに、生産台数に関して聞いたところ、年間の生産台数は、1億台と話をしていた。 日本では、現在でも、占有率TOPは、Panasonicである(約70%程度)が、生産台数は、まるで、比べるべくもない。100倍程度違うのではないだろうか? 当然、技術開発力も、圧倒的な差が有ると考えるべきで、中国勢、日本勢の差は、開く一方になると考えられる。 近頃、シャープが、防犯カメラ参入を発表したりしているが、もともと、台湾は、防犯カメラ生産の強かったところ。 そこが、世界に対しての販売を、HIKVISION、Dauhaに奪われ、状況は悪い。 そんな中でのホンハイのシャープを使っての日本マーケット参入ということだろう。 日本の防犯カメラ業界は、まだまだ伸びて行く。 その中での当社も、もっとがんばらないと!と考えているところです。